合祀とは?読み方や意味、費用、メリット・デメリットを解説

合祀とは?読み方や意味、費用、メリット・デメリットを解説

合祀とは亡くなった人の遺骨を、他の人の遺骨と一緒に埋葬することです。近年、少子高齢化やお墓の継承問題を考慮して、合祀を選択する人が増えてきました。今後ますます合祀の需要は、高まると考えられます。本記事では合祀についての基本知識や選ばれる理由、メリット・デメリットについて解説します。

合祀とは

お墓の仏花

合祀(読み方:ごうし)とは「合わせて祀る(まつる)」という意味で、遺骨の埋葬方法の一つです。遺骨を骨壺から取り出し、複数まとめて一緒に埋葬(土の中にうずめて葬る)します。

「合祀」はもともと神道の言葉で、複数の神・霊を集めて一緒に祀ったという意味です。しかし次第に、仏教式のお墓にも合同で遺骨を埋葬する考え方が派生し、合祀と呼ばれることが一般化しました。

近年の社会問題として、少子高齢化や晩婚化などが顕在化しています。子孫がいないためお墓を継ぐ人がいない、高齢のためお墓参りに行けないなどの問題を抱える人も少なくありません。このような社会問題を背景に、「合祀」を選ぶ人が増加しています。

合祀と合葬の違い

合祀と合葬の違い

合祀に似た言葉に「合葬(読み:がっそう)」があります。合葬とは、他の人の骨壷と一緒に合同で供養されることで、合祀と違うのは、遺骨を取り出さない点です。

一般的には合葬をして、一定期間経過したら骨壺から遺骨を取り出して、合祀墓にまとめて埋葬します。つまり、合葬後に合祀するという流れになります。

合葬から合祀までの期間は寺院によって異なりますが、概ね三十三回忌を目処に合祀へ移行するケースがほとんどです。

合祀と永代供養の違い

合祀と永代供養はよく同じ意味だと思われがちですが、意味は異なります。

  • 合祀:埋葬方法
  • 永代供養:埋葬後の供養・管理

合祀は、複数の遺骨を同じ場所で一緒に埋葬することで、一方永代供養は、遺族の代わりに寺院や霊園が永代にわたって遺骨の供養・管理をすることです。寺院や霊園が、日々の供養やお墓の管理を代行するサービスとも言えるでしょう。

なお永代とは永久という意味ではなく、寺院や霊園の運営が存続する限り供養するという意味になります。

永代供養する前の埋葬方法のひとつに、合祀があると考えるのが正しいと言えるでしょう。

合祀墓とは

合祀墓のイメージ

合祀墓とは、大きなお墓の下で複数の遺骨をまとめて埋葬するお墓のことです。

合葬墓や合同墓、共同墓などとも呼ばれます。血縁関係のない人たちの遺骨が一緒に埋葬され、長い年月とともに土に還るのが合祀墓の特徴です。さまざまな埋葬形式があり、費用もそれぞれ異なるので、事前にしっかり理解しておきましょう。

合祀墓の種類(埋葬形式)

合祀墓は、慰霊碑や樹木を使ったものが代表的です。合祀される前に個別に骨壺を安置する場合と、最初から合祀する場合があります。また、土に還るように遺骨を木綿の袋に入れることもあります。

  • 慰霊碑

    合祀墓の種類・埋葬形式「慰霊碑」

    納骨するスペースの上に石碑や供養塔、仏像、仏塔などさまざまなモニュメントを建てた合祀墓です。

  • 樹木葬(自然葬)

    合祀墓の種類・埋葬形式「樹木葬(自然葬)」

    墓石の代わりに樹木を墓標にした合祀墓で、樹木の下に複数の遺骨を納骨します。

その他、室内に納骨するスペースを設えた納骨堂型や、大きなお墓の中に個別の納骨室がある個別集合型、個別に区切られたスペースに納骨室があり、一定期間経過したら合祀用のスペースに移動する区画型などもあります。

合祀墓にかかる費用

合祀墓にかかる費用は地域や団体によりますが、目安は5万〜10万円程度です。

費用の内訳は、主に以下の通りです。

  • 永代供養料(お墓の管理費用)
  • 納骨料(合祀墓に納骨するための費用)※僧侶の読経供養に支払うお布施が必要なケースもある
  • 彫刻料(墓石に戒名等を彫刻してもらう費用)

合祀墓は、寺院の格式やお墓の立地によって異なりますが、一般墓より購入しやすいお墓です。一般墓の場合、総額100万~300万円ほどかかってしまうので、合祀墓は費用をおさえたい人に向いているお墓と言えるでしょう。

とくに公営施設の合祀墓であれば、1万円台という所もあります。一方、民営施設(寺院・霊園など)は公営よりも価格が高めになりますが、合同法要などのサービスが充実している点が魅力です。

合祀墓への参拝方法

合祀墓への参拝方法

合葬埋蔵施設(八柱霊園)

出典:https://www.metro.tokyo.lg.jp/INET/BOSHU/2016/05/22q5p104.htm

合祀墓の参拝は、一般的に共用の参拝スペースで供花や線香をあげます。ただし、施設によっては供花や線香を禁じる場合もあるので、注意が必要です。また、年に数回の定期的な供養を行うサービスがついている施設もあります。施設によってルールやサービスの内容は異なるので、詳しくは施設管理者に問い合わせましょう。

合祀が選ばれる理由

墓参りをする女性

合祀を選ぶ理由として、主に以下のことが考えられます。

  • お墓の継承を望まない方が増えている
  • 遺骨整理のため
  • 無縁墓など止むを得ない事情

合祀は一般的なお墓に比べて管理や費用の面で、心配がありません。さらに家族・親族への負担も軽減できるため、注目を集めるのでしょう。

お墓の継承を望まない方が増えている

お墓の継承することは、子孫に経済的、体力的、精神的負担を強いることになります。自分の子どもに同じ苦労はさせたくない、という親心が働くのでしょう。また、昨今の少子高齢化や未婚、晩婚化により、子孫のいないケースが増えていることも、合祀が選ばれる理由のひとつです。

最近ではライフスタイルの変化により、住居が何度も変わる人もいます。このような人は、定期的にお墓参りができないので合祀に切り替えているようです。

遺骨整理のため

お墓の納骨スペースには限りがあります。先祖代々の骨壷が増えていけば、いずれは新しい骨壺を埋葬するスペースが不足します。このようなケースでは、お墓の中で合祀することもあります。

これまで埋葬されてきた骨壷から遺骨を取り出して一つにまとめ、新しい骨壺が入るスペースを確保します。

無縁墓など止むを得ない事情

お墓の継承者が居なくなるなど、止むを得ない事情で無縁墓になるお墓があります。通常のお墓は、寺院・霊園に対し、お墓の維持費や墓所の使用料を支払います。さまざまな費用が支払われることで施設の経営は成り立っているので、非常に重要な収入源のひとつ。当然、維持費や使用料を支払えないお墓が増えると、寺院・霊園の経営を圧迫します。

そのため使用料の滞納したお墓は、無縁墓として撤去される場合もあります。墓地の管理者の一存では撤去できませんが、行政手続きを経て認められれば撤去可能。そして、無縁墓として撤去されたお墓は合祀墓に埋葬されます。

近年では、親類縁者の付き合いが希薄になり、お墓の管理を依頼できる人がいないため、無縁墓になる前に自分で墓じまい(お墓の引っ越し)と合祀を選ぶ人も増加しています。

合祀のメリット

お墓のイメージ

一般的なお墓は、費用面もさることながら継承問題やお墓の維持管理など、悩みが尽きません。反面、合祀はお墓に関わるさまざまな問題から解放される方法と言えるでしょう。

具体的に合祀のメリットを見ていきましょう。

  • 個人単位で埋葬できる合祀は他人の遺骨と一緒に埋葬されます。一般墓のような家族単位の埋葬ではなく、個人単位で埋葬されるため、お墓の継承問題を考える必要がありません。
  • 後の世代に負担がかからないお墓の管理・供養をお墓の管理者に一任できるため、子孫の負担を考えずに済みます。お墓の継承問題について心配しなくてよいこともメリットのひとつです。

合祀のデメリット

合祀墓の墓石イメージ

合祀のデメリットは以下の通りです。具体的に合祀のデメリットを見ていきましょう。

  • 一度合祀した遺骨は取り出せない合祀は他の人の遺骨と混ざり合って埋葬されるため、特定の人の遺骨を取り出すことはできません。後から「やっぱりお墓を立てて供養したい」と思っても遺骨を返却することはできないため、事前に十分に検討しておくことが大切です。
  • 家族や親族の理解が必要合祀するには、墓じまい(お墓の引っ越し)しなければいけません。墓じまいは、代々続くお墓を閉じることです。墓じまいのあとは、複数の血縁のない人と同じお墓に合祀されます。墓じまいや合祀は、家族や親族全体の問題なので、なかなか理解を示さない人もいるかもしれません。親族に合祀を反対されて、お墓選びをやりなおす人もいますので、まずはしっかり親族間で話し合いすることをおすすめします。

まとめ

合祀は社会や家族のあり方が変わる現代において、求められるお墓ではないでしょうか。先祖代々受け継ぎながらお墓を存続することだけが、故人を偲ぶ方法ではありません。

今後、自分がどのようなお墓を希望するのかを、じっくり考えてみることは大切なことです。合祀のメリット・デメリットをしっかり理解したうえで、家族や親族とともにお墓について話し合ってみてください。

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